ボイスメモ書き起こし2020/11/16

入院してた時期が中学生の時にあるんですけどそん時、9錠一気飲みしてたので多少多くてもグイッと一回でいけるんですけど本日11錠一気しまして先ほど。だからってなんていうもんじゃないんですけど。馬鹿みたいに体調悪いんですよね今。腹が痛いんですよ。んでまあ気持ちも落ちてて、いろんな要因があるんですけどその一つに、中学の時に貰った母からの手紙が見つかったっていうのがあって、母からのその手紙の中身を今読んでみますね。

「ハッピーバースデーメッセージ　toピー　あっという間に中学生も6ヶ月を過ぎ、毎日部活に勉強に一生懸命についていこう！頑張るんだ！という姿勢がとてもいいなと思っています。これからまた色々な勉強をしてさらに大きくなる時期です。いつもピーの頑張る姿を応援しています。母より」

って書いてあるんですよ。死にたくなりましたねこれ見て。勉強と部活のことしか書いてないんですよ。私はねえ最近は自分の言動、言動というか思考には気をつけてるんですけど悲しみを増幅させないとかね、自分の境遇において尾鰭はひれつけて過度に悲しまないとか、そういうのをすごく意識してるんですけど、それは意識してるからできてたんだなというのに今日気付きました。何も意識してない時に急に出てきたその手紙を、タンスの奥にしまってあったんですね、自分でしまったんだろうなって、捨てることもできないしもう見えないように奥にしまっておいたんだろうなって思うんですけど。そんでこの手紙っていうのは学校側が親に依頼をして子供向けにお誕生日おめでとうの手紙を書いてくださいって企画の元になされたもので、私の母も学校から依頼されて書いたんですよ。何でそういうことをするかって、当時の先生の気持ちになってみたら何となくわかるんですけどうちの学校は荒れてたし、ネグレクト受けてる子とかがいたり荒れてどうしようもなくなってる子もいたし、荒れてる原因が家庭内にあったりね、そういう人たちに対してアプローチをしたかったんだろうなって思うんです。んで当時の私っていうのは、親に従っていればそれでいい、親の管理下のもとにいて私の中では親が全てだったわけです。その時の価値基準がね。だから勉強ができなかったら認めてもらえないとか、部活に関しても頑張っている感じを出さなければとか友達をまとめてる感じとかを出してないと生きてる価値ないって思ってたんですよね。褒められたことなかったんですよ。〜〜やって偉いねーっていう風に褒められたことがなくていくら勉強でいい点数を取ったとしても何でもっと取れなかったの？っていうような母親だったので。だから当時この手紙を貰って嬉しかったんだろうなって予想はつくんですよ、だって勉強や部活について褒められているわけですからね。その時の価値基準でいうところはクリアしてたんだな。さらに激励の言葉というか、「これからは勉強をして大きくなっていく時期です」って。で、当時の母親との会話っていうのは勉強の話しかなかったわけですよ。「今日は勉強どこまでやった、宿題はやったのかやってないのか」とか。そんで母と父方の祖母、一緒に暮らしてたんですけど当時ね。母と祖母で、「撫でそんな勉強の話しかしないんだ、子供とちゃんと向き合え」っていう風に二人で喧嘩してるところをずっと見てて「私が頑張らないから、この家庭は破綻してるんだとか、私が頑張らないから認められないんだ」とかそういう風に思ってたんですね。で、過度に頑張りすぎることを覚えてしまったんですよね。んで、今。10年経って、いや、10年以上か中学からね。この手紙を読むと、何もしてなかった私は認められてないなあってこの文面からすごく感じ取られるんですね。私はただ、生きてるだけであなたがいてくれるだけで、嬉しいよとか、ただただ誕生日をね、生まれてきてくれてありがとうって言って欲しかったなって今になって思いますよ。そんな一節一個もないんですよ。私はね、もうこんな歳になって親がどうのとか言うのは馬鹿ださいと思ってます正直。こんな風に音声に残して馬鹿なんじゃないかと自分で思います。でも、これは、私今まで蓋をしてきた部分だったからやっぱり泣こうが喚こうが一旦ちゃんと向き合わないとダメだなあって。埋まらなかったものをそのままにしていては、今後もガタガタになるなって今日思って、でも、親と話す勇気もなくて。どうやってその足りなかった部分を取り戻していけばいいんだろうってずっとずっと考えてます。私みたいな人のことをアダルトチルドレンって言うらしいです。子供の頃に受けなければいけないなずだった愛情を受けないまま体だけ大人になってしまった状態のことをアダルトチルドレンていうらしいです。でもね、私そんなね、いろんな言葉があるんですよ。精神的に不安定な人のことを一つにまとめるための言葉なんていくらでもあるんですよ。でも私言葉なんて虚像だと思ってるんですよ。それに、みんながそれにぴったり100%当てはまるなんてことはないから。グレーなものも沢山、というかグレーなものがほとんどで。アダルトチルドレンのこことこことここの部分に当てはまるとか、ASDのこことこことここの部分に引っかかってるとか、みんな何かしらに片足突っ込んで、でもその名前を知らなかったら知らないまま生きてるだけで、私はたまたま色々調べ過ぎちゃったから自分のことをタグ付けしてるわけですよ。＃アダルトチルドレン＃ASD＃パニック障害。安直にアダルトチルドレンの直し方なんて調べたりしませんよ。だってそこで出てくるのはもう自分を労わりましょうその一言ですからね。そんなの頭で理解してても簡単にできるものじゃないですから。頭で理解することと心で納得することは全く違うことですからね。そことそこを一致させて＋肉体も合致させることなんて本当に数%の人間にしかできないことですから。ほとんどの人間は凡人です。だから泥臭く一個ずつ頭で考えたものを心が納得するまで、思考が定着するまでには9ヶ月かかるって言われてますけど、長い時間かけながら定着させていって、体を動かせるように無理やりしてるんですけど、人間は。自分の場合、その、諸悪の根元をね、うっすら親だって言いたかったんだけど、でもそんなのださいから蓋しちゃおうって。そのことについて考えると悲しいことしか考えないから辞めようって避けてきたんですね。避けてきて、結果、これですよ。でも何が理由でこうなったかなんて正直神様しか知らないと思いますけど、やっぱ自分の中で親との関係が起因してたんじゃないかってモヤモヤがずっとある限りはそこに立ち向かっていかないと難しいんだろうなって思います。私ね、エーリッヒ・フロムの愛についてを読んだんです。この前。そこで唯一わかんなかったのがね、母親は無条件に子供を愛する生き物だって。そんな一節があってわかんなかったんですよ。そりゃそうだなって、手紙読んで思いましたよ。だって勉強やってなきゃ認められなかったからね。でも何でかわかんないけど、私は母親のことが嫌いだったはずなんだけど母親の考えに洗脳されてたなって思います。他におばあちゃんとか私に愛を注いでくれた人がいたんだけど何でこんなに執着してるんだろうって。今でも思います。私がこんな鬱になった時、1回目の鬱になった時はね、「もう全部お母さんのせいだって言いたいんでしょ！」って「知らない！」って逆ギレされたんですよ高校生の時はね。2回目になった時はね、謝られたんですよ。やっぱりそれも、謝り方もなんかさ、「もう全部私のせいだからさ」って投げやりな感じだったんですね、今金銭的に援助して貰ってるのに母親を責めることなんてできないんですけど。だからこそどこに気持ちをぶつけていいのか分からなくて、正直困ってます。こんなメソメソ親についてメソメソ喋ってても何の解決にもならないって、私はそう思ってるんですけど、そんなことより早く、早く！自分を自分で認めるっていうか、自己肯定感を付けなきゃって、自分一人で何とかしなきゃってそっちを先にやらなきゃって思うんだけど。それができないんですよ。だから最近ね、感情を無くしてたんですほぼ。私は今双極性障害の薬を飲んでます。この薬はね気持ちの波を穏やかにしてくれる薬です。穏やかになると同時にね、喜びとか悲しみとかそういうのの増減装置みたいなのもねストップが掛かってね、よほどのことがないと泣けなくなったんです。鬱の初期の頃なんて毎日泣いてたのに。でもそれはね、私の悲しい気持ちに尾鰭はひれ付けなくなっていい傾向だって思ってたんです。それはそれで。でも人間としての何かをね、その薬によって抑えられているような気がしてね、ちょっとだけ違和感はあったんですよ。でも、やっと泣けたなあ。この前友達が結婚した時も泣きましたけどこんな号泣はしてません。これを号泣としていいか分かりませんが。でね、臭いものには蓋って言いますけど臭いものに蓋したままだと後から大変なことになるし、みんなが思っている親子像とか、さ、親が子に対してこうあるべきだとか、親は無条件に子供を愛してるよとか、そういう大前提取っ払ってさ、うちはこうなんだよって本当は言いたいんですよね。でもそれを言うと「そんなことないよ」って皆言うんですよね。ああこの人は生まれてきてくれてありがとうとか、言われてきた人生なんだろうなって。

そんな風に言われてこなかった人生の子のことも私は知ってますよ。ろくに子供の世話もせずに男とほっつき回ってた母親を持ってる男の子とかも、同級生にはいましたからね。家事とか任されて、それなのに傷害事件に巻き込まれたりしてね。学校から依頼された手紙すら貰えなかった子とかもね。手紙貰えただけマシなんだとは思いますよ。でもね、勉強のことしかかかれない手紙も、やだなあって。あの時は「ああ、認められたんだあ」って。脳には快楽物質が2つありますね。オキシトシンとドーパミンです。オキシトシンというのは無条件に愛を注いでもらっている時に出る脳内物質です。幸せホルモンとも呼ばれます。ドーパミンていうのは何かで成果を出した時に出る成果報酬型のホルモンです。母親はドーパミンを出させるのは得意だったと思うんです。ただ、私は母親からオキシトシンを出してもらったことはないな。事実無いと言います。言う。言っちゃお。私小学生の時ほとんどご飯作ってもらった覚えないですよ。朝食べないで行ったりとかね、パンを自分で焼いて食べたり。中学校の部活の弁当だって自分で作りましたよ。皆それぞれいろんな家庭があるかと思いますがうちはそういう家庭でした。保育園の送り迎えは町営タクシーがやってくれるんですけど、その時先生が一緒にくっついてきてうちのおばあちゃんに「〇〇ちゃんはお母さんとのスキンシップ足りてますか」って言われたそうです。私が大きくなってからおばあちゃん教えてくれました。お前は愛情が足りてないって、そんなに頑張る必要ないんだって、言ってくれました。何であんなののいうこと聞くんだって、勉強なんかできなくていいって。でもばあちゃんは今ボケて施設にいるから、もう話せませんが、こんな姿で、会えないですけど。何でそんな愛情をね、おばあちゃんから頂いてたのにも関わらず母親のことをこうやって恨んでるんだろうって、何でもっと母親から認められたかったって、そういうことを思ってしまうんだろう。なんて強欲な人間なんだろうって私は自分のことを思ってしまいますね。世の中にはもっと悲しい人がいっぱいいるのにね。面目ないです。こないだ友人の前で母親からの電話に出た時に「なんでそんなドライなの？」って言われて。これ携帯持つようになってからずっと言われてるんですよね、「何でそんな暗いの？」って。本当は仲良くしたいんだけど、全然仲良くできないや。

私ね、鬱になってからいっぱい本買ったんですよ。自分の貯金で、鬱の本。理解してもらおうと思って。母にも貸したんですけど、1ページも捲られないままビジネス書の下に埋もれてるんですよ。ビジネス書ばっかり増えてくんだけど、その上に。私の本は一切読んでくれませんでした。だから説明させてくれって、自分で説明したんだよ。鬱って何も考えられなくなってる時期だけど、私なりに頑張ったよ。そうしないと進まないから、親の認識が、「具合悪い」だけで止まってて、根本的に何がどうダメなのかとか、今どういう状態でとか、どんな制度受けられるのとか。今私実家に居座らせてもらってそれなのにこんなに求めておかしいのかな、それでも自分の尺度で喋らせてください今日は。自分の尺度でね。

あなたが自分のせいだって思うのならもうちょっと協力してくれてもよかったじゃないって、態度何なってないんです。言葉ばっかり「全部お母さんのせいなんでしょ」って言葉ばっかりです。だからどうするでも何でもない。ただ家を貸してくれていて、治療費を出してくれるだけ。私昔「母親は財布だ」って行ったことがあったんです。「私はおばあちゃんに育てられたから」って。「お金以外に何も何も援助してもらった記憶がない」って。酷い言葉でしょ。でも正直今もそう思うなあ。子供を愛さない親はいないなんて言葉はね皆に当てはまる言葉じゃないんですよ。あのねえ、わかって。皆なんでそこを大前提みたいに話すのかわかんないや。こういうこと言うと絶対「そんなことない」って、私はそこで「そんなことない」って言って欲しいんじゃなくて「そう言う家もあるんだね」って認めて欲しいだけなんです。愛の歪みについて、話せる人なんていないんですよ。成果報酬型の愛だけだったんです。無条件の愛、オキシトシンを私にくれた人はおばあちゃんだけだった。

でも何でか分からないけど、何で私はこんなに母親に突っかかるんでしょうね。でも、何でか分からないけどってところに目を向けなければいけない気がしますね。こんなに泣いてるってことは。やっぱ母親にどうこうしてもらいたかったんだろうなって思います。今更ね。今更母にそう言うことを話して同行してもらおうなんて思いませんけど。だから私子供は絶対作らないって決めてるんですよ。同じことになりかねないからね。本当の、無条件の愛って、知らないもの。何ができるとか素晴らしいとか、こう言う成果を出してるから素晴らしいとか、好きに理由があります。好きに理由があるって言うのは残酷なことだと思います。正直。

いるだけでありがとうとか、生きてるだけで尊いとか、きっと子供にそう思えないと思います。虐待とか、育児放棄するタイプの人間だと思いますよ。実際に私は10個離れた妹がいて、3歳くらいのイヤイヤ期に締め出したり閉じ込めたりしてます。虐待です。言うことを聞かなかったからそうしました。言うことを聞くまで、謝るまで出さない。あとは自分が妹に覚えて欲しい曲を歌えるまで歌わせるとか、やったことありますよ。本人が嫌がってても。MDずっと掛けて、イヤになってもずっとやった記憶があります。そう言う素質があるんですよ。もし自分に子供ができたら同じようなことするんだろうなって思うんです。だから子供を作らない。絶対に作らない。子供を作らないって言うとね、「何でそんなこと言うの？」とか「そんな悲しいこと言わないで」って言われるんですけど、子供を作ることの方が悲しいんですよ。私にとっては。だって不幸になるんだよ？自ら選択して子供産みたくない人もいるんだよって。子供を産むことが幸せの象徴みたいな、結婚とかもさ。おめでとうございます！の対象になるもの、誕生日とかもね、私にはわかんないやー。私は加害性の塊で、一緒にいる人を不幸にさせてしまうと思うから。ある程度パートナーであっても一定の距離をおきたいなって。例えば同棲するとかになったとしても部屋は分けたいし。そうでもしないと正気を保てなくなると思うから。だから私を悲しい人にさせないでくれって、そう言う社会を望みます。事実母親の育児放棄があったことは認め、思いやりを持って、発言して欲しいなあ。子供を生まない選択をした人達、産みたかったけど産めなかった人達それぞれに対して掛ける言葉を厳選して欲しいなあって思います。言葉はいっぱいありますよ。だから、その中からセレクトして、あげてください。「そんなことない」とか「そんなこと言わないで」とか言わないでください。じゃあ何で育児放棄がこんなに起きてるんですか。なんでコインロッカーに子供を入れてそのまま男の家に遊びに行ける女がいるんだろう。トイレに子供を流して仕事に行く女がいるんだろう。無条件の愛って何だろうか。我々は大前提とされるものをもっともっと疑いながら生きていかないと本当にいろんな人を傷付けて回ってしまうなあと思うから。人間は加害性の塊だからね。少しでも平和を望むのであれば、言葉を選んで、言葉を選んでください。まとまりのない話でごめんなさい。ぶつけるところがなかったのでここに記します。

例のアレについて思うこと

流行りに便乗して読んでみました。もしかしてもうオワコン？

そんなことは置いといて、上記の記事はH31年度上野千鶴子さんによる東大入学式の祝辞を想起させました。以下引用文です。

あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。

上野千鶴子氏　祝辞

こちら記事の筆者は現在高校生との事ですが、自分の境遇についてよく俯瞰できてい(るように見え)ました。そんなことしてしまうと気付いてしまうことがあって、気付いた途端に「社会を創る」側にようこそ！されちゃうわけですが、気付かないまま過ごすことの出来る人生の方がヘルシーなのではと思ってしまったり。

彼女のように叩き上げで上流階級にねじ込んで行くスタイルはかなりハードなことと思います。そして使命感に溢れているばっかりに、これから大変苦悩することでしょう。そんな君へoasisのsupersonicを送りたい。あたしのアンセムソング

Oasis - Supersonic (Official Video)

私は部落育ちで世間的にはお行儀の悪い部類の人間ですが、社会の授業で「部落」が差別用語にあたることを知るまでは全くそれに対して1ミリも傷ついたことがありません。むしろ知ってしまったことで傷付いた位です。ご近所中ではネットにも載っていないような障害者いじりの差別用語が飛び交ってますし、それが当たり前の環境で育ってきました。記事中で言うところのひまわり学級の生徒は必ずいじめの対象になりましたしそれが普通でした。

さて、様々と気付いてしまった人が割りを食う世の中に物申す人達はもりもり沢山いますし、気付かなくてもいいことをわざわざ気付かせてやるような人もいます。(つか私自身そう言ったお節介人間だと思ってます。)

しかし先述したとおり、気付かないままの方が…とも思いますし、酷な話で才能が開花しちゃう人間は混じりっけが無く非常にドライにやりたい事をやってたらなんかすげ〜ことに！って場合が多々あります。
感傷的だとどうしても笑えないし。

とはいえ恵まれに恵まれた人間が必死こいてる姿、そうでなくても必死なやつというのは大変滑稽で笑えます。

森高千里の非実力派宣言という曲があるのですが、実力たっぷりの森高千里が当時作詞したもので、この歌詞から、アイドル、JPOPにおけるエリート臭と必死さが伺えてとても良いです。良かったら聞いてみてくだちゃい

森高千里 「非実力派宣言」 非実力派宣言

そんで現在独身無職、日本における下流階級二十代を代表する私がこの記事に意見を述べるとするならば、

・ま、気付いちゃったよね〜👉
・社会がどうとかその前に、目の前の事に必死こくと超面白いよ🤣🥑🌷
・ほんであわよくば笑われる人生がいいよね〜

この三本です！来週もまたみてくださいね！ジャンケンポン🤘ウフフフフフフフフ！！

って感じです。

 

ブログ久々に更新したなあ。

本日、絶不調。所感。

高校生で初めて鬱を発症した時、母方の祖母が車で病院へ連れて行ってくれていた。

「今日は天気がいいねえ、山が綺麗に見えるねえ」と繰り返し言われて、（多分私を元気にさせようとして言ってくれたのだと思うけれど）そう言われても後部席に横になったままで何も外の世界を見る気は起きなかった。

千と千尋の神隠しの最初の車に乗っているシーンの様な怠さである。

最近の自分の行動

基本的には家事をやる。

次の仕事に繋げるための勉強をする。

晴れていれば散歩に行く。

決まった時間に薬を飲んで、決まった時間に横になる。

風呂は、入れる日に入る。風呂は億劫だ。

私の散歩には意味がある。

１つ目は良質な睡眠を生成するメラトニンの基になるセロトニンを、日光を浴びる事で摂取するため。

２つ目は運動不足を解消するため。1日2,000歩が目標で、それを超えたら散歩をやめる。

食事はいつも栄養管理アプリで食事量、カロリーや栄養素を計算し、鉄分が不足していると分かればレバーを炒めたりして食べ、それをアプリに打ち込んでまだ足りないとわかればホウレン草を山ほど食べて、適正値になったらそれで救われた気持ちになる。

先程散歩してきて、本日は晴天で、少しだけ肌寒い感じの、本来であれば心地よい気温で、桜が咲いていたり、私の好きな牡丹や水仙が道端に咲いているのだが、納得がいかない。

歩いているうちに、「2,000歩達成！」と通知がきて、

自分は今、生命維持の活動を管理するために生きているように感じた。

セロトニンを摂取してもあらゆるビタミンを摂取しても、希死念慮はくる。

推測不可能な「これ」に良いとされるもの全部やっても納得がいかない。

は？

カウンセリングへの偏見

コロナの関係で、オンライン診療を受けようと思って電話を掛けたら、カウンセリングは電話ではできないと言われて、

（あ、オンライン診療って電話診療なの？）

と思って

明日はまあ、病院へ行くわけだけども

カウンセリングで何を話されるのだかがよくわからないでいる。

先日の診察では、精神科医に

「心理士と一緒にリフレーミングをしていきましょう」

と言われたわけだが、

リフレーミングとは、ある出来事や物事を、今の見方とは違った見方をすることで、それらの意味を変化させて、気分や感情を変えることです。 

引用：https://biz-shinri.com/reframing-7723

「リフレーミング」で検索をかけたときに出てくるワードの胡散臭さ。

正直よくわからないがこの私の偏屈な性格を直すためにはこう行った類いのものを何度も何度も重ねていくしかないのだろうと思う。思考の定着には6ヶ月かかると言う。

前回の鬱で、スクールカウンセラーに一度だけカウンセリングを受けたことがある。

その時は

「この紙に自分の気持ちを表してみてくださいね〜」

とA3くらいの真っ白な画用紙とクレヨンを渡されて、どうせこういったものはこうすればいいのだろうと、すぐさま黒のクレヨンを選んで全部なくなるまで紙一面を塗りつくした。

その後、

「本当に辛かったのですね、よく今まで頑張りましたね」

と憐れみの様な一言を頂戴し、大変腹が立って泣いた。

何にもわかっちゃいねーなー！！！！！！オメーに何がわかるクソババア！！！？

その後紙をビリビリに細かく破いて床に落とした。これも意図的である。

はい、精神疾患持ちです。私はダメな子です。

どうしようもありません。

これのアピールであった。

流石にもう大人なのでこんなことはしないつもりではいるが、明日のカウンセリングの内容によってはこんな態度を取ってしまうかもしれないし取らないかもしれないし、どんな顔でどんな心構えでいくもんなのか正直わからないので、怖い。

素の自分は結構暴力的なのだ、それを充分理解しているから過剰な程丁寧に人に接するのだ。それが疲れる。と言うか疲れてしまって今に至る。カウンセリングには素の自分で行ったほうが良いの？心理士さんを傷付けてしまわないだろうか 。気持ちを引っ張られない様にドライな対応を心掛けなければ医療現場では続かないと、看護師の友人に聞いたこともある。バタバタ人が死んでいく現場だ、そうだろう。精神病院なんてなおのことだろう。

ただ、明日の相手が女性だと言うことでそれが怖い。例えば、彼女が今生理前、生理中だったらとか。余計なことを考えてしまって多分素の自分ではいられないと思う。

女性には優しく丁寧に言葉を選んで慎重に接しなければいけないのだ。小さい頃、それを生きる術として身につけたから。

とにかくカウンセリングは受ける。受けないであーだコーダと素人が言っていてもどうにもならないからだ。

つかれた。

輝け！自宅警備員！

こんにちは。自宅警備員です。

自宅警備員とは

自宅警備員（じたくけいびいん）とは、職業の一種であり日本を代表する花形産業。年齢や資格が問われず面接が無いのが人気の理由になっている。

在宅勤務で24時間自宅を警備することを職務とする。自室警備員より格下。自室警備員も自宅警備員と包括する。略語はJK（J＝自宅　K=警備員）

言うまでもないが、警備業法上の警備員ではない。

出典：自宅警備員とは (ジタクケイビインとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

www.youtube.com

自宅警備員の鏡 

我々が誇りを持って真摯に取り組んで来たこのおしごと...

ついに、時代が追いつきました。

新型コロナウイルス、パンデミックの真っ只中

自宅警備員はクールジャパンを誇る職種の一つと言っても過言ではありません。

さーてと、地球

救っちゃいますか。（闇夜に消える) 

#JITAKUKEIBIIN #自宅警備員

#StopTheSpread #AloneTogether #StayHome

などなど、様々なカッコいいハッシュタグが連日TLに並んでいますが、 

オレは！いちじゃぱにーずとして！！
#JITAKUKEIBIIN #自宅警備員を使っていきたい！！

日本語は時に複雑すぎてその扱い方に悩まされますが、私はその複雑さにより生まれたハッピーポンコツな文化を愛しています。

そしてこれまでインターネット老人会の皆様が残して来てくださった名コピーには感服しております。
 

この職業が日の目を浴びる時代がせっかくやって来たんです。これまでの功績が評価されてもいい。

 オレらは何のために引きこもり力を鍛えて来たんだ...!
全てはこの日の為にあったのだと言ってもいい。

自宅警備員の輝く瞬間が見たい！

自宅警備員が世界から評価されてほしい！

クールジャパン銘打ってるなら自宅警備員を取り上げろ！

Sometimes, It called NEET too, but it's a totally different.
becouse we're proud of this job.

It is one of the leading professions in COOL JAPAN.

I think you should be JITAKUKEIBIINN ASAP.

To save the world now.#FlattenTheCurve #SpreadTheWord#StayAtHome#JITAKUKEIBIIN

— rhythmø (@i_m_social) 2020年4月1日

ということで拙い英語でツイーヨしたわけですが反応なし！まあいいや！

どんどん引きこもれ

 
我々自宅警備員にとってリアルとの断絶は必要不可欠です。
このような状態で培って来た引きこもり力を世界に誇りましょう。

そして、大いにそのノウハウを世界にシェアしていくべきです。

リア充たちは暇だ暇だと騒いでいます。面白いコンテンツを早口で口の端に泡溜めながら紹介していってください。好きな漫画、アニメ、ゲーム、それぞれどんなところが推せるのか...

我々自宅警備員の真価が試されるべき時、
一致団結（オンライン）してゆこうではないか。

イエッサー！！！

カレンダーに予定を入れられなくなった話

私はニートです

 
ちなみに、精神疾患をいくつか持っています。

そのひとつである鬱は、少しずつではありますが寛解に向かっています。初期と比べたら横になっている時間が大分減ったし、散歩も少しできるようになりました。PCを開けるようになって、後ろ向きな時間が少し短くなってきました。（ちなみにこのような状態に戻るまでに半年以上はかかっています。）

もうひとつの、小学生の頃に発症したパニック障害は治りません。一生付き合っていかねばならないものです。

そして「何かやりたい」という気持ちとは裏腹にパニックは邪魔をしてきます。

すぐ過呼吸になって場の空気壊してしまうのまじ死にたいな わざとしてるわけじゃないのに、メンヘラアピですか^_^？と思われたらどうしようという思いでより過呼吸になるという 負の連鎖〜〜^_^☆ミ

— てきと〜なゆうこす (@yukos_nemutai) 2020年3月9日

ちなみに尊敬というか畏敬の念さえ抱いてしまう起業家のゆうこすちゃんも私と同じパニック障害を持っていますが、本当に上記のツイートは「それな！！」案件です。

それが鬱とそれが合わさった日には、どうしようもありません。予測不可能なパニックに、通常よりも大きな不安感が伴うのです。これがずっと続いています。

 
そして、鬱なんて何かやりたいことができて来たら治るものだと思っていたけど、そんなに簡単なものではないみたいです。3日動いて、2日寝込んで、また良くなったと思っても、1時間後には死にたくなる。そんなことがザラに起きます。自分のことが信用できませんし、身体中がバグに侵されているようです。

カレンダーに予定を入れられなくなった

それまでの私はGoogleカレンダーが大好きでした。何か隙間があれば予定を詰め込み、少しでも動こうとしていました。

なんでも早く、そしていっぱい進めなければ、と焦っていました。それは自分が実はとても怠け者で、人の倍やらないと何も得ることができない人間だということを熟知していたからです。

予定が全て、予定さえ入れて入ればその通りに進む。その通りに終わる。そんな考えでした。私は何よりも「終わること」が大好きでした。終わることで何か得たような気分になっていました。

しかし今の私にとって、カレンダーはもう機能しなくなってしまいました。

何も予定を入れられなくなってしまったカレンダー

予定を入れても、体が動いてくれません。

人はコンピューターではないのだから、そんなことよく考えれば当たり前なのだけど、この状態になって初めて理解しました。 

「頭痛、吐き気が毎朝起こる。」

「食べなければいけないとわかっていても食べられない。」

「夜に眠れない。夜中に何度も目覚めてしまう。」

「突如、死にたい気持ちが襲って来る。」

精神疾患は、単に気持ちの問題や根性がないだけと捉えられがちですが、「これは病気なのだ」と実感した瞬間でした。生きるために当たり前にすべき行動ができなくなってしまう。それも、自分の意思とは関係なくです。

人は日々挑戦と失敗を重ねながら成長していく生き物ですが、疾患をもつ人達にとっては、生きること自体大きな挑戦です。気を抜いていたらうっかり死んでしまうかもしれないスレスレのところに立っています。（今の自分は、そこからは脱却できたかもしれません。）

時の波に乗るしかない

しかしひとつ思ったことがあって、病気に罹っておらずとも人はうっかり死んでしまうのだなということです。そういったことが現実に起こり得るということです。最近流行ったワニくんの話やコロナウイルス然り、何事も突然にやって来るのだと思います。

imsocial.hateblo.jp

それと、自分のコントロールの効かない体のように、世界は常にグニャグニャと波を立てて生きているのだと思うようになりました。

急にスピったことを言い出したと思われても仕方がないのですが、心も体も広く深い海のようで、謎に満ちています。私たちはその中を、まるで色んなことをわかっているかのように生きている。だからこそ「こんなはずじゃなかった」に満ち満ちている。私も「こんなはずじゃなかった」に絶望した内の1人です。

母は小学生の頃、父親（私にとっての祖父）を原因不明の心臓発作で亡くしています。

そういったことが現実に起きている。

Googleカレンダーの予定がなんだというのでしょう。

予定というものが、あくまで「予定」で、確実なものではないのだと今更になってわかったのです。

だからこれからの私の生き方は、「波乗り」です。心と体のサーフボードで、時の波に乗るのです。

波乗りは終わりません。海は広いし大きいからです。月はのぼるし日が沈みますが、波は毎日止みません。終わることがあるとするなら、サーフボードから落ちた時です。

もうカレンダーに依存はしません。未来に決まったものなどない。そういった心構えで、改めて世界に挑戦を仕掛けていかなければと思います。

何故こんなことを書き始めたのだかわかりませんが、記録として、書き留めて起きます。

おやすみ。

ワニくんの死が楽しみだった人々

もしもワニくんの漫画が、

100日後に誕生するとか

100日後に結婚するとか

100日後に童貞卒業するとか

そういったものだったらここまでの社会現象にはならなかっただろうな。

（3つ目は違うか）

この度負のエネルギーの強さを改めて思い知ったニートです。

負のコンテンツが伸びるのは何故

私のTwitterアカウントは元々、自分の仕事に繋がるような情報を収集するためのアカウントとして使用していましたが、病気をしてからというもの、同じような症状を持つ人達をどんどんフォローするようになりました。

そして私のTLは今、感傷的な文章や漫画が物凄いスピードで伸びています。

実のところ、私のツイートでも前向きなものよりも後ろ向きなものの方がいいね数は多いです。なんとなく想像はしていましたが、結局そうなんだなと思います。

負のエネルギーは共感を得やすいのかもしれません。

心の底にある（表に出してはいけないと思っている）怒り、悲しみ、憎しみなんかを、ツイッターで表現してくれる人がいたら、

「よくぞ言ってくれたよ〜！私も同じ気持ちなんだよ〜！」

と安心してRTやいいねをしてしまいます。

自分と同じ苦しみを持っていて、それが救いようのないものであればある程、いいねを押したくなるものです。

良い言葉で言えば、痛みを分かち合いたい。

悪い言葉で言えば、馴れ合いたい。

そんな気持ちがあるのです。それで不思議なことに安心してしまうのです。

ああ、自分と共通の敵を持っている人がいるんだ！と。 

ワニくんが死ぬのが楽しみだった

今回のワニくんの一件に関しては、

「負のコンテンツを通してみんなと馴れ合いたい」

 この勢いが日を追うごとに増し、マシマシにまして、最終日には高校球児が砂をかき集める夏の終わりのごとく、盛大にエモり散らかし爆発したように思いました。

 私の認知に歪みがあるのかもしれませんが、少なくとも私の目にはそのように写ったということです。負のエネルギーにより招集された人間達が一致団結する姿を見たと言ってもいいでしょう。

ワニくんの死という共通の敵が私たちをつなげました。

生きる。https://t.co/fvfunOYJqD pic.twitter.com/usgNEMuqXV

— きくちゆうき (@yuukikikuchi) 2020年3月20日

さて、彼の死後、敵がいなくなった私たちが目をつけ、新たな的となったのが広告代理店です。

D通が絡んでたのかよ〜、醒めたわ〜。

これまたいいねのオンパレードです。

私たちはいつまで敵を作り続けるのでしょうか。

猫ちゃんみたいなコンテンツで繋がりたいよ

しかしそう言った感傷的なものと同じくらい伸びるのがかわいい猫ちゃんの動画です。 

俺は！できれば！猫ちゃんが伸びるTLに！住みたい！

私ニートは前よりは症状がよくなったとは言え、精神的にも体力的にもまだまだ不安定な身です。本当に情けない。どれくらい情けないかと言うと明日の自分と約束ができないくらいです。人との約束なんて余程の覚悟がないとできません。

そして負のコンテンツがあれば、それに引っ張られやすい脆さがあります。だから最近はいろんなものをミュートしているんだ本当は。

できれば前向きでありたいので、おれらは猫ちゃんで繋がろうよ。

ね、

しかしワニくん、よかったなあ〜〜

一緒にケーキを作ることからはじめよう

『ケーキの切れない非行少年たち』を読みました。

児童精神科医を勤めていた著者(宮口 幸治氏)が医療少年院にいた頃の記録。

少年院では、非行少年たちに反省を強いる一方で、彼らの多くが「反省・罪を理解する以前」の段階にいたという話が書いてあります。

認知の歪み、想像力の欠如によって、丸いケーキを三等分にすることもままならない非行少年たち。

しかしそれは少年院に留まる話ではなく、普通の学校においても同じことが言えるのです。

非行少年が"三等分"したケーキの図

今やこの本は、40万部を超えるベストセラーとなっています。

感想文は既に多くの人が書いていると思うので、今回は自分の周りにいた「ケーキの切れなかったかもしれない非行少年たち」について書いていこうと思います。

非行少年たちと過ごした中学生時代

 
私の出身中学は同級生の大半が喫煙者で、
先輩が妊娠したらしい、という噂だとか、
先生に怒鳴って立て付いてるとか、
悪い話ばかりが上がる学校で、

そういった非行少年たちがスクールカーストの上位に君臨しているところでした。

恐ろしいもので、そんな中で生活していると当然感覚は狂います。私はいじめに加担したことがありますし、当然いじめられたこともあります。「オメエの席ねえから」が本当に起きてしまう学校でした。「明日には皆が敵になるかもしれない」非常にストレスフルな毎日でした。

何かがおかしいのだけれど、

みんな気づいてはいるのだけど、

スクールカースト中〜下の生徒には、口などなかったのでした。

そして次第に心が侵食されていくのを感じていました。

そんなある日、臨時の学年集会が開かれました。

傷害事件が起きたのです。

加害者は2人。(以後少年A,Bとします)

被害者の男子(少年C)は家庭内でネグレクトを受けていました。

体は常に匂い、真っ黒な学ランの両肩と背中には、いつでも雪のようにフケが溜まっていました。

Cは誰にどんな風に言われても、それに対して不満を漏らすこともなく、ただただヘラヘラと笑っている、ちびまる子ちゃんで言うところの山田くんみたいな子でした。

今回それが行き過ぎた形で傷害事件となったようです。

どうやら、A,BはCの筋肉が分裂して動けなくなるまで殴り続けたとのこと。

 その酷さはクラスの先生が集会中に生徒の前で泣いてしまうほどでした。

A

Aは、もともとやんちゃで乱暴なところはあっても、人に意地悪はしませんでした。幼稚園から一緒だったので覚えています。私が蜂に刺されて泣いていたところを助けて貰ったこともあります。 

しかし、小学校に入った辺りから様子がおかしくなりました。

どんな簡単なテストも、点が取れず忘れ物ばかり。Aは先生にいつも怒られてばかりでした。何か問題が起きたら真っ先にAが疑われました。

ある日、Aは窓ガラスを割りました。

担任の先生はその件に関して、授業を1つ潰して徹底的にAを反省させようとしました。

教室の隅に立たされた彼は、

「なぜ割ったのだ」

「なぜわからないのだ」

と、ずっと詰られました。

話を聞いていると、Aには窓を割る気などありませんでした。

ただ、遊んでいて、窓にパンチして、そしたら割れたのです。

"ガラスの窓にグーでパンチしたらどうなるか"

それが想像できないまま、衝動的にやったのです。

一瞬のブレーキが効かず、不器用にも割ってしまったのです。

その後も反省を促す言葉のオンパレード。

クラスメイトには

「よくかんがえれば、ふつうはわかると思います」

「そんな力があるんだったら、もっと他のところに使えばいいと思います」

などと言われ、その時のAの表情は反省というよりも、

どこか悲しんでいる様に見えました。

これは小学校高学年の春のことです。

そしてAは中学に入学し、立派なヤンキーになっていきました。
いつの間にか近づき難いオーラを纏い、意図的にワルをするようになっていました。

そして傷害事件は起きました。

しかし臨時集会、

皆の前に立たされた彼の表情は、

窓ガラスを割った時に似ていました。 

少年Aにケーキは切れたか

当時、彼はケーキを三等分にできただろうか。 

と私は思います。

なぜならAは、この本で言うところの「非行少年に共通する特徴」に全て当てはまっていたからです。

非行少年に共通する特徴5点セット+1

・認知機能の弱さ……見たり聞いたり想像する力が弱い
・感情統制の弱さ……感情をコントロールするのが苦手。すぐにキレる
・融通の利かなさ……何でも思いつきでやってしまう。予想外のことに弱い
・不適切な自己評価……自分の問題点が分からない。自信があり過ぎる、なさ過ぎる
・対人スキルの乏しさ……人とのコミュニケーションが苦手
＋１身体的不器用さ……力加減ができない、身体の使い方が不器用

出典：『ケーキの切れない非行少年たち』(p47~48より)

Aは、

そして少年Bを含む他の非行少年たちは、

と言うか私も、

非行少年たちによって支配されていたあの空間の中では、誰もケーキを切ることができなかった可能性があるのではないか。

とさえ思ってしまうのです。

高校で自称進学校に進学した私は、今までの歪みを確実に理解しました。

・タバコを吸っていない人が殆どだったこと

・男子がしっかり勉強をしていること

・先生に丁寧な言葉を使う人がいること

これはかなりのカルチャーショックでした。

私はそのお行儀の良さ、そしてこれが普通の世界で生きてきた人達と共に3年間を過ごさなければならないことに対して何故か落ち込み、一時期不登校になるほどでした。適切なコミュニケーションの形がわからなかったのです。

しかしこれは、AのせいでもBのせいでも、家庭のせいでも教師のせいでもない。(当書において、早期に非行少年予備軍を発見し社会面での支援を満足にできていない教育現場に問題があるとしているが、私はそうは思わない)

生まれた土地が作り出した運命。と感じるからです。

これは誰にも非がないからこそ絶望的で、悩ましいことなのです。
そこで生まれ、そこで育ち、そこで子を産む。「そのような子」になる。

これは何ら不自然なことでありません。

そこで生まれてしまった限り、
違和感に気づいてしまったとしても、
十字架が外れることなく、私たちは生きていかねばならぬのです。

しかし唯一希望があるとするならば、

違和感に気づいた当事者だけが、彼らを救えるかもしれないのです。 

わかりやすく、

おもしろく、

そして、深く。 

一緒にケーキを作ることからはじめよう

私は今病床にいますが、

生まれ育ったこの場所に何が必要だったかを、ずっと考えています。

あの日のままアップデートされていない人生を歩む、元非行少年たちのことを考えています。

「町」というコミュニティ。ただ同じ場所に生まれた、それだけの括りで集まった人達。教育の面からはもちろんですが、「元」非行少年だった人達に対してのアプローチを私は考え続けるつもりです。（その前に自分のことを早く治さなければいけないのだけど。）

私がいじめた人も、私をいじめた人も、皆と一緒にケーキを作るところから始めたい。

そう思うのです。 

あーもうこんな時間だ寝なきゃ！

人のことばかり考えるのやめてさっさと元気になりたい！！！

おやすみ！！